町並みの建築を調べ、どのように住みこなされ景観を作ってきたのかを知る
錦帯橋で知られる岩国には、吉川氏6万石の城下町だった歴史があり、その街区が現在でも残っています。観光客が多く訪れるエリアから外れたところにあるこの町並みは、江戸時代の武家屋敷の風情を残す通り、かつての大規模な商家が建ち並んだ本通り、様々な業種の商売を営んできた町家群の通りなどに見られます。
人々が自然条件を巧みに利用しながら営みを継続してできた景観を文化的景観といいます。岩国は錦帯橋が架かる錦川がもたらす環境を人びとが巧みに利用して城下町ができ、町家での営みを継続することで今日まで景観が維持されてきました。
江戸時代から現代に至るまで、地方都市の社会状況は様々な変化をしてきましたが、町家群はそれをどのように受け止め、また人々はどのように住みこなしてきたのでしょうか。
R A S研究会では、建物とその住まい手が時代の変化とともにどのように暮らし生活を営んできたのかを建築の知見から調査し記録をしています。
町家が残る通り
実測調査から町の文化を知る